私達が普段見ている日常の風景も、やがては新たな風景へと生まれ変わっていきます。
また、私達が今思い出すことのできる過去のことでも、年々薄れて消えていきます。
写真は、地域の歴史や暮らしを知るうえで貴重な資料であり、撮影された時代に生きた人々にとっては、懐かしい人や風景を思い起こさせる大切な宝物となります。
花北地区コミュニティ協議会では、地区の方々が所蔵している花北地域の歴史や暮らし、風景にかかわる写真を提供していただき、「懐かしの花北」写真館を開設しました。
今回は、大正から昭和前期(昭和30年代)にかけて撮影された写真16点を掲載しています。
軍馬購買の将官級の軍人 -昭和2年当時-
花巻家畜市場風景 -昭和32年頃-
コミセン20周年記念ということだから、コミセン周辺にかかわる古い思い出を少し書いてみたい。
現在のコミセンの運動場、ここは以前馬の集結や馴らし場で、馬検場と言った。当時としては、なくてはならない立派な施設で、牛馬のセリや、軍馬の補充をするところでもあった。現在のコミセンの事務所のあたりは住宅が、体育館のあたりは馬検場の建物で、その床はぶ厚い板が敷いてあり、大きな馬が暴れてもビクともしない頑丈な造りで、広さはちょうど今の体育館ぐらい。
トタン屋根の大きなこと、小学校に入学のとき初めて見てびっくりした記憶がある。入り口から東側、北側の一部は木柵で囲っていて、この木柵に沿って小道が通り、それが通学路であった。現在の花北会館と児童館、それと花北公園になっているところは苗代であった。
(コミセン20周年記念誌の「わが町今とむかし」に森山松男さんが寄稿された-馬検場とその周辺のこと- から一部掲載)